モチベーションの秘密~習慣化と作業興奮~

悩み解決

何か物事を始めるときに、多くの人はある障害にぶつかることが多い。それは「やる気がおきない」や「モチベがわかない」などである。もちろん、遺伝的に努力できる遺伝子を持っているかどうかや新しい刺激に対して肯定的にとらえるかやリスクだと思って危険に思うかはその人の遺伝や環境による影響が大きい。しかし、個人でもできる対策として二つあると思う。それは、習慣化と作業興奮による集中である。

そもそも、マルチタスクするように脳に設計されているのである。なぜなら、進化心理学的に言うと狩猟採集のころの人類は常に生命の危険にあった。そんなときに野菜の採集や釣りなどに夢中になっている個体は他の動物に殺されてしまう。そのため、常に周りに気を使い気が散っているような個体のほうが生き残る可能性が高かった。そのなごりで私たちは集中していることがらと別のものに意識を向けたときに報酬を感じるようになっている。勉強しているときにスマホをみたり、誰かとの会話に時に通知を確認するだけでも報酬物質が放出される。そして、それが実際に価値にあるものであるときはさらに多くの報酬物質が出る。むしろ、スマホのことを意識しただけでも第一段階の報酬は得ることができる。つまり、人は元から何かに集中するようには設計されていなくて、気を散らすようになっている。

そんな人間でも場合によっては集中しなければならないときがある。昔も狩りのときや会話など意識を向けるべき時はあった。最悪の場合は餓死や殺人につながる可能性もあるので全く集中できないわけではない。

では集中するための方法はどんなものか。「作業興奮」とは行動を継続した時にドーパミンが放出されてやる気が出てくる効果のことである。例えば掃除のときに最初はめんどくさくてもいったん初めて見ると隅々まできれいにしたくなることや自分の好きではないことでも最後まで終わらせないときまり悪く感じるなど一度手を付けてからやる気が出てくる効果のことである。そのため、モチベは最初からあるものではなくてやり始めてから出てくるものと考えたほうがいいのかもしれない。やる気は自分の内側にあるのではなくて行動とともに出現するのかもしれない。

もう一つの方法として「習慣化」がある。人は何かを始めるときには煩わしく感じる。それは、昔は食料は有限であったので最小限の力で生存しようとしていたから。そのため、今でも脳は最小限の力で過ごそうとしており、だらだらしてしまうのは人間の本能によることも大きいと思う。そんな状態でもわずらわしさを感じないこともある。多くの人は歯磨きやお風呂に入っていると思うが、面倒だと思っても連続で行動をやめることは少ないと思う。また、自分の会社や学校が好きではなくても毎朝ほぼ同じ時間に起きて登校や出勤している人は多いと思う。つまり、毎日ほぼ継続的に「習慣」に関しては人は簡単に続けることが出来る。それは脳にとっても慣れていることなのでエネルギーを多く割く必要がないからである。

三週間毎日続けると人は行動を習慣化することができる。もちろん、三日坊主という言葉があるくらい人は何かを継続することは難しく感じている。しかし、捉え方を変えると半年間も続けようとする意志はなくてもよくて三週間続ければ脳は拒否反応がなくなり「習慣」になる。もちろん、三週間続けることは難しいが一つの方法として「習慣化」は大きな力になると思う。そしていくらやる気がなくても「作業興奮」のメカニズムを知っていれば少しだけでもやろうと感じると思う。仕事を全部終わらすのではなく内容を確認するだけや宿題を終わらすではなくて一問解くや一冊読むのではなくて一行だけ読みなどハードルを下げて気楽に取り組もうと自分が意識するだけでも行動は変わっていくと思う。それを三週間続ければ週間になる。

誘惑が多い現代社会だからこそ、脳のメカニズムに適した方法が必要だと思う。どれでもいいので気にいったら一つ試してみてほしい。きっと読者の役に立つと思うから…

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