本を読むのが効果的だと言われる
私は本を読むことを自主的に行っているが、いざ家族や友人に「なんで、本を読んでるの?動画のほうがいいと思うけど。」と言われると困ってしまうと思う。しかし、多くの成功者はなぜか本を読んでいる人が多く、読書を薦めている人も多い。この差はいったい、どこから生まれるのだろうか。
1偉人や成功者と会話できる
あらゆる良書を読むことは、過去数世紀の最高の人々と会話するようなものだ。 デカルト(フランスの哲学者/1596-1650)
「方法序説」という著書や「我思う、ゆえに我あり」の名言を残しているデカルトは本を読むことを過去の偉人との対話としてとらえている。今、有名なインフルエンサーや経営者と関わろうと思って大金を積んでも会えるかわからないが、本では現在も生きている人から、紀元前に生きていた人まで幅広い人と喋ることができる。しかも、値段は数千円で。だとしたら、人々が本を読んだほうがいいと言う気持ちもわかるような気がする。
2著者の経験やノウハウが詰まっている
本をよく読むことで自分を成長させていきなさい。
本は著者がとても苦労して身に付けたことを、たやすく手に入れさせてくれるのだ。 ソクラテス(古代ギリシアの哲学者/紀元前469-紀元前399)
古代ギリシアの哲学者であり、「無知の知」や問答法で物事の在り方について考えていたソクラテスは読書について、著者が苦労して手に入れてきたような経験や知識を簡単に手に入れられるものと考えているようだ。もちろん、簡単に手に入れられるからこそ実際に体験していないことをあたかも体験したかのように語るエアプも生まれてしまうが、それを差し引いてもゼロから何かを学ぶときに右も左もわからないので本が道しるべとして示してくれるかもしれない。ネットの情報は比較的簡単にあげられるので情報の洪水といわれるくらい情報が膨大なので、有用な情報とジャンクな情報とわけるのに苦労する。しかし、本は一冊200~300ページのものもあるので比較的情報の取捨選択がしやすいのも本の利点だと思う。
3人生を大きく変化させる
一冊の本に人生を丸ごと変えてしまう力があることを、みんな理解していない。マルコムX(黒人解放運動指導者/1925~1965)
黒人の開放を求め、「ネイション・オブ・イスラム」に所属していたがキング牧師の運動を通してイスラム教本来の価値を学びに行ったマルコムXも読書の価値について述べている。図書室の厖大な図書を読んで知識を深めていった。若いころに捕まったとき、最初は単語すらわからなかった。そこで初めに辞書の単語を頭から最後までノートに写し、少しずつ覚えていった。そこから単語がわかると読書も楽しくなり、どんどん本を読むことにのめりこんでいった。マルコムは後で「どの大学で学んだのか」と質問されると「刑務所という大学で学んだのです」と答えている。それほど人を夢中にさせる力が読書にはあるようだ。たぶん、マルコムが読書をしていなかったら、白人が黒人を奴隷として連れてきたことや、イスラム教についての知識も知らなかったのだろう。しかし、読書は良くも悪くも一人の人生を大きく変えることができる。みなさんも一つの曲や映画、ドラマなどに心を動かされたことがあるかもしれない。そして、その魔力を読書は持っているのかもしれない。
読書の注意点
多くのメリットがあり読まない理由がないように感じる読書だが、もちろんデメリットも存在する。
必ずしも情報が正しいとは限らない
インターネットの情報のすべてが正しいと思っている人はあまり多くはないと思うが、書籍というある程度の形式をもつものはそれだけで嘘偽りのないものに見える。しかし、実際は玉石混合である。いい本もあれば役に立たない本も存在する。なので、情報をうのみにしないのは読書にとっても鉄則である。
個人差がある
誰かにとっては良書であっても自分にとっては役に立たない本は無数に存在する。例えば、ブログを書きたいのにプログラミングについての本だけを読んでいても意味がない。自分したいことや目的などのニーズに合うものを見つけないと「宝の持ち腐れ」である誰にでも当てはまり役に立つ魔法の本は存在しない。
時間がかかる
読書の一番のデメリットといっても過言ではないくらい、読書には莫大な時間がかかる。最近ではYoutube ShortesやTiktokなどのショート動画が流行っているのに、真逆なことに読書には膨大な時間が必要である。しかも、様々な本を読み比べをしようとするとさらに多くの時間が必要になる。まさに、読書はYoutubeやTiktokと同じように時間を奪われてしまうものである
まとめと私の意見
読書は過去の偉人が述べているように過去の偉人と会話でき、著者のノウハウは手軽に簡単に学ぶことができる。そして、自分の人生を大きく変える可能性があるものである。しかし、読書はインターネットと同じように情報の確認や吟味が必要だし、人によって役に立つかたたないかは違い、個人差がある。さらに、多くの時間を費やす必要がある。それでも私は読書をするのは有効な投資だと思う。たしかに、今の時代はGoogleに聞いてわからないことのほうが少ないし、チャットGPTなどの生成AIなどがあり本なんていらないと思うかもしれない。しかし、私は本の本質は知識の習得ではないと思う。読書は自分で考えて行動に移すためののトレーニングだと考える。本に書いてあることをそのまま実行してうまくいくことは少ないが、自分で創意工夫し実験した結果は、たとえうまくいかなくても自分の財産になっているだろう。だから、本は知識の習得ではなく自分で試行し考える機会を提供してくれる存在だろう。それが数千円で買えるのだから、お得な買い物だと考える。もちろん、それでも本を読まないのは別にいいと思う。読むか読まないかは個人の自由だし、誰かが決めるものではなくて自分で決めるものだからだ。
みなさんも何かをするときに「なぜこれをするのか?」を一回考えてみるのはいい機会だと思う。理由がわかっていると困ったときに自分を支えてくれる存在になるから。皆さんも一度、本を読む、読まないにかかわらず一度考えてみてほしい。人々が本を読む理由とは?
コメント