他人には簡単に提案できるのに自分がいざ実行しようとすると難易度が高く感じることは多い。女子と話すきっかけを作るために何でもいいから話しかけるや断られることを前提に誘ってみるとか。女子と遊ぶ約束をする瞬間に緊張しやすいからそもそも挑戦することができないこともある。
緊張する要因としては「相手はどんな反応をするのだろうか」や「失敗したらいやだなあ」とか。課題の分離に基づけば相手の反応は相手の課題だからこちらは気にする必要がないし、経験がないうちは質よりも量をこなさないと経験は身につかない。そう思えば失敗する前提で話しかけるほうが理にかなっているがっヒトの脳はそういう風には設計されていない。
そしていくら思考を巡らせたとしても行動に移さなければ意味がない。頭の中だけで現実にある問題や課題が解決するわけではないから。
そう言いながらも自分もよくする失敗である。いくら計画を立てたとしても実行できなければないのと一緒だし、いくら願望があっても行動しなければ夢は叶わないから。人は一般的には現状維持を望む生き物である。狩猟採集時代に形成された脳は「生きる」ためと自己の遺伝子の複製のために設計されている。「生きる」ためにはエネルギーの過剰な消費は抑えないといけない。そして、捕食者には食べられないためにリスクには敏感である必要がある。この二つがかみ合って最小限の力で生き残るためにリスクをできるだけ避けるという現状維持バイアスが働く。
もちろん、あくまでも傾向であって絶対的なものではない。しかし、人は行動するにはこの二つのハードルを越えないといけない。そして超えられなかったときは自己の承認を傷つけないように過去の記憶を改変して正当化をする。それは知能の良しあしや性格にかかわらず。
このハードルを飛び越えるのは至難の業だ。しかし、飛ぶ超えられる状態として一つ考えられるのは、「ある出来事がとても重要でリスクに関しては失敗してもどうにかできるとき」などである。重要な事柄なら脳もエネルギーを割くようにするし、リスクが高くても失敗の時の損失が大きくなければ脳の拒絶反応は比較的小さくなると思う(小さくなるだけでもともとマイナスの感情のほうがプラスよりも影響は大きい)。
しかし、そのような出来事は自然に降ってくることがない。個人でできることとしてはそういう風な出来事として認識することぐらいであると思う。しかし、一歩間違えると自己欺瞞にもつながるので気を付けたいところではある。
他人にはアドバイスするときは簡単に見える行動の変化はいざ自分に降りかかったときにその困難さが垣間見えることである・・・
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