人間関係における距離感

悩み解決

自分は趣味でよく小説を読むことが多いのだが、そんなときに思うのが「恋人との適切な距離とはどれくらいなのだろうか?」ということである。もちろん、個人差があるから人それぞれと言ってしまえば簡単なことである。しかし、せめて個人差があったとしても傾向を把握することはそんなに悪くないことだと思う。そもそも人間とは社会的な動物だから、人と関わらずに生きていくことは不可能に近いと思うし、そんな中で自分の思う他人との適切な距離感を把握するというのは必要になってくると思う。そして、読者の中にも人間関係の距離感において悩んでいる人が多いと思う。

自分にも恋人がいる期間があったがそのときの距離感が適切だったのかわからない。最初は連絡なども頻繁にとっていたが徐々に回数は減っていくし、週に一回も連絡を取らないようになっていった。昔は毎日連絡を取っていたこともあったのに。自分は連絡を取れないのが寂しいことよりも自分として認知されないほうが精神的にきてた。無視されるほうが過剰に干渉されるよりもつらかったのかなと思う。

自分は心理学について深く学びたいなと思っているが、そんな自分でも心の悩みは消えないのだなと思ってしまう。昔読んだ本で心理学者などの心の専門家でも自分のことになると客観的に判断できないと言っていたがまさしくその通りだと思う。客観的に見ることは難しいのか、あるいは原理的に不可能なんだと思う。

個人語りばかりで申し訳ないが、読者の人たちも人間関係において問題を抱えたことは一度はあると思う。アドラーもすべての悩みは人間関係に通ずるとすら述べているので人間が対人関係において悩み続けるのはある意味本能に近いのかもしれない。三大欲求である食欲や睡眠欲と同じくらい承認欲は強かったと思う。たしか、睡眠欲や食欲と同じ報酬回路系が刺激されていたと思う。時価総額でも、飲食産業よりもインスタなどを持つMeTa(旧Facebook)のほうが高いので、人々の期待感も承認欲のほうに傾いているのだと思う。

今の時代、食欲や睡眠欲に関しては過去に比べてはるかに満たしやすい。比較的豊かな国では昔のファラオや王ですら食べられなかったアイスクリームをどこにでもあるコンビニで食べることができるし、ホテルがいろんな場所にあってお金があれば様々なところに泊まることができる。そんな豊かな時代だからこそ、内面的な問題、すなわち承認欲が満たされないことが問題になっているのかも。距離感の問題も背景にあるのは「その人に嫌われないため」や「その人に認めてもらいたい」だったり、逆に「その人から離れたい」や「その人とは別の人に承認されたい」などの防衛本能の場合もあると思う。承認欲はまさに現代の人類の悩みを象徴していると思う。

じゃあどうすればよいのかについてだが、まず絶対的な答えはない。個人によって最適解は変わってくる。だから、私のベストではなくベターな選択肢を述べたいと思う。結論から言うと、相手の承認を満たすことで距離感を詰めることだと思う。もちろん、嫌いな相手や自分の好まない相手には承認を無理に満たす必要はないと思う。ただし、自分の大切な相手や好きな人には相手の承認を満たすことで程よい距離感を保てると思う。承認を満たすためのやることはシンプルで、相手の話をよく聞く、目を見て話す、あいづちやうなずきを入れるなど簡単なものでいいと思う。それだけでも人は心を開きやすくなると思う。自分の承認に関しては、自然と帰ってくるのを待ちます。人には返報性の法則というのがあり、何かものを受け取ったときにもらったものよりも多く返そうとする働きのことです。これは気持ちの面においても例外ではありません。自分が相手の承認を満たすことで初めて相手から承認されるようになると思う。誰もが承認を求めてしまう時代だからこそ、逆に自分が相手を認めることが必要になると思う。もちろん、言うは易く行うは難し。実際に行動に移すことは難しいと思う。でも、不可能ではないと思うので自分も親しい人の話はよく聞きたいし、目を見てあいづちやうなづきを入れながら良い聞き手になりたいとおもう。答えとしては不十分かもしれないが、参考にしていただけたら幸いです。良い人間関係が訪れますように…

 

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